今回のテーマは予告通り「インフォームド・コンセント」について。(以下I・C)
インフォームドコンセントとは… 1)症状やその治療法を説明する。その説明は、同意するか別の治療方法を選択するか、それとも治療を受けないか、それを決定するのに必要な情報の提供でなければならない。 2)最終決定権は、病気の動物の所有者(飼育者)にあり、獣医師はその意思に従わなければならない。 なんでI・Cをやるのか? 1)飼い主は診察に際して、獣医師からの「真実を知る権利」があるので、医師には「説明の義務」が生じる。 2)I・Cは生命倫理を基盤とした法的な概念で、医療訴訟における裁判基準の一つとして重要である。 3)飼い主に前もって説明してもらう必要ないくつかの事項がある。 I・Cを得る獣医師の心得 1)分かりにくかったらいくらでも質問を受け付け、納得いくまで説明する。 2)医療上の責任は同意を受けて実施した獣医師に責任がある。 3)獣医師が診察行為の選択肢を与えても、飼い主には同意拒否権がある。 4)飼い主の方針が変わった場合、同意を取り消す事ができる。 I・Cの問題点 1)飼い主の判断能力が無い場合。 2)公衆衛生上の緊急事態 3)医療上の必要性 4)飼い主の権利放棄 5)飼い主の理解力 6)同意書・承諾書の作成 7)飼い主が獣医師の勧める医療を拒否 8)I・Cがあればどんな医療も可能なのか? 一番の曲者はおそらく7、8。 7についてはおそらく動物虐待とかの可能性も否めない。 これは最悪の場合飼い主の「権利放棄」に当たる場合もあると思う。 それか手術か化学療法か。 8については自分の勝手な予想では、少ない可能性に賭けるとか言って未承認の薬を使うとかそんな感じだろう。 これは動物実験に当たる事もあるかもしれない。 この事については次回にも先生にも話を聞くのも手だな、と思った。
by sacre-de-lumiere
| 2006-04-26 22:49
| 獣医学
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